店の前の珍客~  2006.7.5
ある日ふと気が付くとキジバトが2羽、店の前の山ぼうしとスモークツリーの樹茂みの中を出たり入ったりしています。
1羽は小枝を口に挟んで、忙しそうにしていましたが、次の日見ると、なんと小さな巣が出来ていて、1羽が、じっと卵を温めている様子です。ほんの手の届く所に居る親鳥の様子に喜んで、来られるお客様に教えては楽しんでおりました。
その中のお一人のI氏が車からカメラを取り出して写して送って下さったメールを写真と共に紹介させていただきます。
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「昨日はお手間を取らせました
珍しい木 そしてその中にきじばとの巣 トックリ蜂の巣と3珍を見せていただき 大変興奮しました。 画像送信してみます」



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以下はI氏からメールをいただいて2~3日経っての私からの返信です。

「先日はわざわざお運びいただきまして又その上3珍のご説明もいただき 感動いたしました。 ところであれからの鳥の動向をご報告いたします。
じっと卵を温めていた親鳥は次から次へ覗く人の目に落ち着きをなくし 子供たちの歓声と近くまで来た姿についにどこかに行ってしまいました。 一度は帰ってきてほっとしましたが又すぐどこかに飛んで行き、 空の巣には卵が一つ残されました。
卵を温める親鳥を守ってあげられなかったのは ひとえに私の責任と深く反省して悔いている日々です。
送ってくださった素晴らしい写真が励ましです。 有難うございました。」

その後残された卵は親鳥が戻らず、孵らないまま日にちが経ち、土に埋めました。
上手な距離のとり方を保つということは子育てと一緒なのだなあ、と苦い気持ちが残りました。

淳子記


便風とは
「びんぷう」と読みます。
意味は、「(1)追い風。順風。(2)便り。手紙。音信」を表します。
大辞林(国語辞典)